第29期帝陸戦プレーオフ・決勝戦結果報告

2月1日(土)に帝陸戦プレーオフ・決勝戦が行われました。

出場選手は

左から 

梅本プロ 7位通過

浦田プロ 3位通過

藤本プロ 2位通過

松井プロ 6位通過

新保プロ 1位通過

山本さん 4位通過

堂垂プロ 8位通過

月野プロ 5位通過

以上の8名となりました。

・準決勝1回戦A卓(新保プロ、月野プロ、堂垂プロ、山本さん)

8位スタートの堂垂プロが開幕から3000.6000のツモアガリ。南場は新保プロの3000.6000ツモなど荒れる展開に。制したのは堂垂プロ、決勝進出に向けいい出だしとなった。

・準決勝1回戦B卓(藤本プロ、梅本プロ、松井プロ、浦田プロ)

ポイントに余裕のある藤本プロが小場で進めキッチリと4000オール、ヤミテンで8000をアガりトップに。好調を感じさせるスタートとなった。反対に浦田プロは痛い一人沈みを食らってしまう。

・準決勝2回戦A卓(新保プロ、梅本プロ、月野プロ、松井プロ)

新保プロ中心に局が進むが他3者はトップが欲しい状況で乱打戦に。

制したのは月野プロ。薄氷のトップだが決勝戦に向けて前進。

・準決勝2回戦B卓(浦田プロ、堂垂プロ、藤本プロ、山本さん)

1回戦目で一人沈みだった浦田プロが連荘しポイントを稼ぐ。

堂垂プロも何とか続き2人浮きで終了。

・準決勝3回戦A卓(梅本プロ、月野プロ、新保プロ、松井プロ)

大きなトップが必要な梅本プロが親番で粘って稼ぐも新保プロが局を進める。

月野プロがオーラスに2000.3900をツモって決勝への望みを繋ぐ形となった。

・準決勝3回戦B卓(堂垂プロ、浦田プロ、山本さん、藤本プロ)

トータル7位で後の無い山本さんがいきなりの大物手を成就。堂垂プロから18000をアガって親番で連荘。トータル3位の浦田プロが連荘を終わらせて局を進めるも山本さんはさらにスコアを伸ばして+47.1で決勝進出を決める。


以上の結果から決勝進出を決めたのは以下の4名となりました。

写真左から

新保プロ

浦田プロ

山本さん

藤本プロ


以上4名による決勝戦が開始されました。


決勝1回戦目

スタートダッシュを決めたのは新保プロ。

山本さんの先制リーチに親番で押し返してダブ東、ホンイツの12000を和了。


その後も手を緩めることなく3面張リーチで1000.2000をツモって加点。

新保プロを逃がすまいと山本さんが親番で2000オールをツモって連荘に成功。

次局は苦しい展開が続く浦田プロの染手に対し当たり牌をキッチリと抑えて二人聴牌。

積まれた本場はトップ目の新保プロが流して南入。

親の浦田プロが濃い河から風牌の南を暗槓すると藤本プロが危機を察知して下家の山本さんへ急所の牌を鳴かせに行く。結果は見事成功し山本さんが新保プロから2000のアガリ。

藤本プロの判断が光る一局となった。

南2局、アガリが少ない藤本プロに三元牌が2枚、ピンズが多めの手が入る。

しっかりと仕上げて浦田プロから8000のアガり、良い感触で親番へ。

親番では中盤で高め11600の聴牌が入りヤミテン、そこに山本さんからリーチが入る。

藤本プロが一発で掴んだのはドラの5ソー。長考の末ツモ切りリーチを選択。

一発はないルールだが一発で安めの方をツモって2600オール!

藤本プロの持ち点が37000を超える。

その後は局が進みオーラスへ。

浮きをほぼ確信している新保プロ、藤本プロにとって悪夢のような長いオーラスが始まる。

まずは親の山本さんから七対子ドラドラのチャンス手先制リーチが入る。

掴んでしまった浦田プロが12000の放銃。この放銃で浦田プロは一人沈みに。

1本場はまたも親の山本さんが5巡目先制リーチ。

すぐにツモの発声、開かれた手はジュンチャンドラ1のド級の手で6100オールのツモアガリ。一気にトップ目へ。

2本場でも手を緩めずツモって1200オールで山本さんが止まらない。

3本場は先制リーチを打つも一人聴牌で流局、だが美味しい加点となる。

決着がついたのは4本場、高め7700のリーチを打った藤本プロに浦田プロが追っかけ。

制したのは藤本プロ、浦田プロから3900は5100のロンアガリで約2時間にわたる第一試合が幕を閉じた。


1回戦結果↓↓

1着 山本さん +34.6

2着 藤本p +9.1

3着 新保p +4.2

4着 浦田p ▲47.9


決勝2回戦目

素点が必要な浦田プロが500.1000をツモ拒否し高めツモ跳満のフリテンリーチを放つ。そこに押し返してきたのは親の新保プロ。さらには藤本プロの追っかけリーチまで入る。肝を冷やす浦田プロだったが藤本プロが500.1000をツモって決着。

大物手が飛び交った1回戦とは違い小場で進んでいき東4局までは最高打点が700.1300だったが東4局で大きく動く。

山本さんの先制リーチに親の浦田プロがドラが2枚のダブ東バックの手で押し返す。

巡目も深くなり浦田プロが追いついた瞬間に山本さんが東を掴んでしまい痛恨の11600の放銃。

勢いに乗った浦田プロが次局先制の親リーチ、道中で1マンの暗槓をしてツモると3900オールの勝負手になるも流局。

浦田プロの配牌はかなりバラバラだったが1ピンポンから発進、ドラが字牌なだけにこういう仕掛けも効いてくる。字牌もまだ手にあるので攻守兼用の良い仕掛けに見えた。

ツモが効いて終盤はホンイツの聴牌が入り一人聴牌の3000点の収入。バラバラな手だっただけに余計に嬉しいだろう。

続く3本場では藤本プロの仕掛けに対して浦田プロはドラを重ねて嬉しい1-4-7ソーで3面張リーチ。藤本プロも3副露で応戦。そして藤本プロの3つ目のチーで4ソーが喰い流れてなんと藤本プロが白の片アガリで白をツモ。

500.1000は800.1300のツモで勝負所を制した。

負けられない浦田プロはその後1300.2600をツモって加点。

勝負手が入らなかった藤本プロは親番で突然のチャンスが舞い降りる。

5巡目にして役牌のドラが暗刻で両面聴牌。すぐに出て山本さんから12000。

ここで満貫の放銃で山本さんは苦しくなったが続くオーラスで逆転の一手が入る。

配牌でドラが暗刻の両面が3つ、誰が見てももらったであろう手牌。

しかしツモが効かず有効牌が切られていく。

そこに浦田プロが7ソー以外ピンズと字牌のチートイツ聴牌、一度ツモるもツモ拒否し巡目が

早かったためメンホンへ移行。最終的にメンホンの12000聴牌でヤミテンに。

やっと山本さんが追いついてシャンポンか両面の選択を正解し2000.4000のツモアガリで決着。


2回戦の結果

1着 藤本プロ +29.1

2着 浦田プロ +16.9

3着 新保プロ ▲14.7

4着 山本さん ▲31.3


決勝3回戦目

3回戦開始時のトータルポイント

1着 藤本p +38.2

2着 山本さん +3.3

3着 新保プロ▲10.5

4着 浦田プロ ▲31.0


3回戦目は山本さんが2枚飛びドラカンチャンを力強くツモって2000.4000

次局は浦田プロが8000を新保プロからアガって高打点が飛び交う展開に。

新保プロの先制リーチにドラをポンした山本さんが猛プッシュ。

しかし終盤放った9ピンに新保プロからロンの声。

新保プロ起死回生の12000!

先ほどの失点を取り返す。


南1局は親番の藤本プロが5ソー待ちの7700聴牌、終盤に山本さんから5ソーが放たれる、藤本プロが発声すると同時にもう一人からロンの声。

浦田プロの5ソー単騎頭ハネで6400のアガリ!ここは藤本プロ悔しい。

局が進み新保プロが親番でペン3マンのドラドラリーチ。

山に3枚あったアガリ牌をしっかりとツモりあげ4000オールでトップ目へ。


3本場まで連荘しここで勝負どころが訪れる。

浦田プロがドラドラの仕掛けで発進、そこに親の新保プロがリーチを被せる。

さらにメンホン1シャンテンの藤本プロも押し返す。

競り勝ったのは浦田プロ、1000.2000は1300.2300をツモって浮きに回る。

オーラスは新保プロが浦田プロから早いヤミテンでアガり決着。

3回戦の結果↓↓

1着 新保プロ +29.8

2着 浦田プロ +11.1

3着 藤本プロ ▲17.9

4着 山本さん ▲23.0


決勝最終戦

最終戦開始時のトータルポイント

1着 藤本プロ +20.3

2着 新保プロ +19.3

3着 山本さん ▲19.7

4着 浦田プロ ▲19.9


全員に優勝の可能性が残る決勝戦が開始。

東2局でいきなりの勝負所。

浦田プロの先制リーチに藤本プロ、新保プロの追っかけリーチ

軍配は藤本プロへ。浦田プロは5200は5800のロンアガリで一歩抜け出す展開に。

藤本プロはそこからも手を緩めずに果敢に攻めていく。

東4局は山本さんの染手、新保プロのリーチ、浦田プロのプッシュがある中で藤本プロは一人ノーテンになるも局を進める。

南入して親番の新保プロが早い巡目で仕掛けて2900聴牌を入れるも勝負はもつれる。

そこに山本さんがリーチを被せる。親の新保プロも腹を括って応戦。終盤で新保プロがツモって1000は1100オール。

連荘に成功しドラドラのチャンス手が入る。仕掛けて手を進めていくが山本さん、浦田プロが当たり牌をしっかりとおさえて3人聴牌。藤本プロにとっては痛い一人ノーテンとなった。

更に加点するかと思われたが黙っていないのは藤本プロ、新保プロから3900は5100の直撃をとり連荘を止める。このアガリでトップが逆転、新保プロは追いかける側へ。

南2局山本さんの親番は終盤にドラ単騎チートイツのリーチ、ツモると一気にトップ争いなのでツモる手に力が入る。しかしツモ切った7マンに浦田プロからロンの声。

開かれたのはメンホン、チャンタ、イーペーコー、ドラの超ド級の12000。

山本さんにとっては痛恨の、浦田プロにとっては会心のアガリとなった。

勝負も大詰め南3局、何としてでも親番を繋ぎたい浦田プロの思いは届かず早い巡目に藤本プロからのお馴染みのリーチモーションでリーチが飛んでくる、しかもアガると優勝が大きく近づくドラ3の決め手。

そこに浦田プロもタンヤオ仕掛けで応戦、中盤で藤本プロが声高らかにツモ、2000.4000

2着目の新保プロに6400直撃、跳満ツモの条件を押し付ける。

このまま優勝かと思われたが新保プロに光明が!

ピンズが多めの手牌からなんとリーチを打ってツモると優勝のメンホン聴牌。

リーチを打たれた藤本プロはお祈りタイムに、新保プロもツモに力が入る。

無限に感じる時の中いよいよ海底へ。

新保プロが最後のツモに祈りを込めて手を伸ばすも無念の流局。

これにて第29期帝陸戦優勝は


藤本 鉄也 プロ


となりました!


以下藤本プロの優勝コメント↓↓


「ほんとコメントしづらくて…笑

WRCとの日にちが空いてればね…

第一感想としては

嬉しい→疲れた→痺れたの順ですかね…

プレーオフは三連続ラスとかでなければ問題ないポイントだったので気楽に対応し決勝へ。

決勝は手の入りがいまひとつで、勝負を遅らせる、絞り、降り、放銃を誘う打牌、ときにはブラフ(ブラフは決勝ではあまり使えないが…)、を織り交ぜながら対応していました。

数少ないアガリが決まり、私にとって嬉しい横移動が発生しながら最終戦は新保プロとの着順勝負でスタート。

敗退ポジションだったが、ラス前でドラ暗刻のリーチをツモることができオーラス新保プロに64直、ハネツモの条件を突き付け優位に立ちました。

オーラス開始時は焦るなと言い聞かせながらの配牌は下の上くらい、倍ツモ条件を押し付ける早くてヤミテンが利くアガリは望めないので、緊急回避の手組を4巡くらいまで組んだが、ドラが字牌でドラ2七対子直撃が怖くアンパイためながら、そして1ミリでもヤミテン気配を逃さないよう全集中していました。

中盤に新保プロからリーチがかかり長い長いお祈りタイムへ突入…

これが流局してすごく安堵しました。

その後嬉しい気持ちはありましたが、すぐに翌日の対局に気持ちを向けていました。

感想として、11月の北陸トーナメント選手権と帝陸戦の現二冠なのでとても満足のいく調子がよかったシーズンだったなと…

来期も引き続き調子維持できれば最高だなと…というのが素直な気持ちです。

参考までに、帝陸戦決勝でのお祈りした新保プロのリーチは②⑤ピン待ち。WRC決勝でのオーラス私のリーチも②⑤待ち…

お祈りする側される側が同じ待ちで、どちらの気持ちも味わったのが珍しいなと…(いい経験)

北陸支部は個性のある選手が揃っているので、来期以降もオジさんズ(浦田支部長と私)をいじめてください、笑」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー筆者梅本の感想

山本さんの一回戦オーラスでの追い上げ、浦田プロ二回戦目の気合の親番、新保プロの若さ溢れる押し返し等、選手一人一人に見せ場があり、最終戦が始まった時に全員に優勝のチャンスがあったことで尚更見ごたえがありました。

優勝の藤本プロのコメントにもある通りあまり手は入っていなかったですが、簡単にベタ降りすることはなくギリギリまで粘り、一打一打丁寧に打っていたことが印象的でした。

藤本プロは様々な大会で決勝戦に進出していることもあり、局の進め方が上手く勝負所もきっちりと制し他家への牽制、アシストなど多彩な引出しを自由自在に使っていることが優勝に結び付いたと思います。

WRCの決勝戦は惜しくも2位でしたがオーラスの高めツモorツモ裏で優勝条件のリーチは観ていて痺れました!

話がそれましたが改めて北陸トーナメントに続き藤本プロ優勝おめでとうございます!

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日本プロ麻雀連盟 北陸支部

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